相続人の一人が重篤な病気であり遺産分割協議を急ぐ必要があったケース
(相談者:70代男性)

相続の解決事例

相談内容

ご相談を受けたのは、相談者が亡くなる2週間くらい前でした。相談者は、頭はしっかりしていましたが、重いご病気でお体は非常につらい状態でした。

相談者は父の相続人であり、まだ遺産分割が終わっていない状態だったのですが、ご自身もご病気でしたので、妻子のために急いで遺産分割協議書にサインする必要がありました。

ご相談時にご事情を察知し、私は、一刻を争うケースであると判断しました。

すぐに事務所に戻り、不動産の調査をし、すでに相続人の妻らが集めていた戸籍を読み込んで相続人を確定し、非常に例外的なケースですが、当日中に遺産分割協議書を作成し、お届けしました。

次の日に、相談者に、妻を通して病床で遺産分割協議書に記名押印をしてもらいました。

それから間もなくして、相談者は残念ながら亡くなられましたが、遺産分割協議書に署名押印していたため、権利は確保しておくことができました。

感想

相続の無料出張相談を行っています。札幌をはじめ北海道全域対応相続手続きをしている途中に、相続人の方が亡くなるケースもあります。このようなケースでは、行政書士は相談者のお宅を訪問した際に、どの程度の緊急性があるのか感じ取らなくてはなりません。

通常、相続手続きは、早くても完了までに3か月くらいはかかりますが、それを待つことができない状況が発生することもあります。

そのような状況では、省略できるところは省略したり、ご家族にご協力してもらえるところはお願いしたりして、できる限り早く手続きできるように最善をつくします。

今回は、急を要することが明白な状況でしたので、一旦他の業務をすべて中断し、相談者の遺産分割協議書の作成を優先して進めました。

ご相談いただいた方の奥様にも大変喜ばれましたので、少しはお役に立てたのかと思います。

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