個人事業主の相続について解説します

相続・遺言コラム

個人事業主とは

個人事業主とは、法人化はしていないが屋号を持ち営業をする個人のことをいいます。どんな職種でも個人事業主になることができますが、個人事業主のよくある具体例をあげると、

  • 燃料店
  • 大家業
  • 整体業(整骨院、接骨院、針灸院)
  • 大工
  • 左官
  • リフォーム業者
  • 清掃業者
  • 八百屋
  • 軽貨物事業者(赤帽ドライバー、ウーバーイーツ配達員、Amazon配達員)
  • デザイナー業
  • スタイリスト
  • 士業(行政書士、司法書士、弁護士、税理士など)

などがあります。

士業については、制度上は法人化もできますが、行政書士に関して言えば、94.8%が個人事業主です(令和6年1月末日現在、月刊 日本行政 No.616参照)。

個人事業主は、大規模に事業展開するような仕事よりも、個人の専門的技術や才能を生かした仕事が向いているといえます

個人事業主の相続の特徴

通帳

ある個人事業主の方が亡くなると、個人の通帳の他に、個人事業主の通帳が出てくることがあります。開業届のコピーを提示すれば、屋号+個人の名前で個人事業主の通帳を作ることができます。ゆうちょ銀行は例外的に、屋号+個人の名前の通帳を作ることはできず、住所欄の後に屋号がつく形で作られます。

不動産

珍しい例ですが、未登記建物に限り、建物を屋号で保有していることがあります。建物を店舗として利用しているときに、建物が屋号で登録されていることがあります。

保険、年金、基金

個人事業主は、社会の情勢によって売り上げに波があり、会社員のような手厚い厚生年金制度への加入ができないため、生命保険や、個人年金型保険、養老保険、各種基金などに加入していることがあります

借入れ

個人事業主は、規模としては小さいことが多いのですが、事業資金が必要であるため、会社員に比べると、日本政策金融公庫、信金、労金などに借り入れをしていることが多いです。

クレジットカード、カードローン

個人事業主は、銀行に行く機会が多いため、付き合いで複数枚(3枚以上が多い)のクレジットカードを持っていることもよくあります。また、運転資金のため銀行系や信販系のカードローンを組んでいることがあります。北海道銀行でいうとラピッド、北洋銀行でいうとスーパーアルカが銀行系カードローンです。

株式、投資信託

個人事業主は、常にお金を自分で稼ぎ、稼いだ資金を増やすことを考える傾向にありますので、株式や投資信託を保有している方が多いです。

個人事業主の相続手続きの方法

上記のように、個人事業主は会社員に比べると、いろいろなタイプの資産を保有していることがありますが、個人事業主はあくまで‘‘個人’’であることがポイントです

個人事業主の相続の場合も、通常通り個人の相続として処理をします

そのため、特に、個人事業主だからといって特殊な書類を追加することはなく、相続手続きに必要な範囲の戸籍、相続人全員の印鑑登録証明書、遺産分割協議書(又は、相続人全員が署名押印した相続届)を揃えれば、相続手続きをすることができます

ただし、銀行の相続手続きの際には、相続人様自身で行う時も、死亡日時点での残高証明書は取った方が良いです

残高証明書を請求すれば、個人の名前の口座、個人事業主としての口座のいずれも、漏れなくあぶり出すことができます

北海道のことでいえば、北海道銀行、北洋銀行は、残高証明書を請求すれば、借入やカードローンの情報も出してくれます。

他の銀行も基本的に同じです。残高証明書を取得すれば、普通預金、定期預金、借入、カードローンの残高も表示されます。

個人事業主の相続手続きの作業量は膨大となる傾向がある

例えば、75歳で相続が発生する場合、個人事業主の方であれば、現役で仕事をしていることもありますので、会社員を引退した方の相続よりも、相続手続きの作業量が膨大となる可能性があります

また、個人事業主の事業を継いでいる相続人と、事業を継いでいない相続人で、遺産分割の考え方が異なることもありますので、個人事業主の方の相続手続きは会社員であった方が死亡した時よりも難度が高くなります

途中でご自身では、難しいと判断した場合には、専門家に依頼するという方法もあります

たまき行政書士事務所でも、毎年、個人事業主の方の相続手続きをサポートしております。まずは、無料相談にてお気軽にお問い合わせください

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