子供のいない独身の方の相続。施設に入居中の母が一人相続人(ひとりそうぞくにん)の事例
(相談者:札幌市東区女性)
相続の解決事例
受任の経緯
子供のいない独身の方(以下、「被相続人」といいます。)が亡くなり、母が90代でしたが近くの介護施設で入居している状態でした。当事務所へは、被相続人のお姉様から問い合わせがありました。
当然ながら、被相続人のお姉様は、お母様へ死亡の事実を知らせるのをためらっておりました。
しかし、相続手続きにおいては、死亡の事実を理解してからでないと委任を受けることができないため、最初のご相談から、数か月後に死亡の事実を知らせていただいてから、お母様に直接依頼を受ける形で受任をさせていただきました。
独身の方が比較的若い年齢でお亡くなりになると、その両親又は片方の親が生きていることがあります。
この場合で、よくあるケースは、お母様が一人相続人(ひとりそうぞくにん)となることです。
一人相続人の状況の場合の相続手続き
一人相続人(ひとりそうぞくにん)の相続事例の場合、遺産分割協議書などがいらないため、スピーディーに手続きが終わる反面、一人相続人の方がかなりのご高齢であることが多いため、受任ができないこともあります。
今回のように施設に入居中ですと、面会時間が限られますので、要点を絞って説明をし、受任することとなります。
預貯金の相続手続き
一人相続人(ひとりそうぞくにん)の場合の相続事案では、預貯金の相続手続きにおいて、親族であれば比較的融通を利かせて預金を解約してくれる場合があります。
地方銀行や信用金庫では、融通を利かせて金融機関の裁量で親族が施設にいる一人相続人の代わりに代理で手続きができる場合があります。
しかし、ゆうちょ銀行や都市銀行(三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、りそな銀行など)などでは、一人相続人本人の委任状がないと手続に応じてくれません。
そのため、当事務所では、親族が代理で手続きできなかったゆうちょ銀行と都市銀行の相続手続きについて一人相続人から委任状をいただいて相続手続きをいたしました。
一人相続人のため、金融機関も事務処理が少なくて済み、解約のリスクが少ないため、提出から1週間程度で解約が完了しました。
自動車の相続手続き
自動車についても当事務所で相続手続きを担当しましたが、自動車については、所有者は、一人相続人(ひとりそうぞくにん)の被相続人のお母様となり、使用者は、同居の親族(被相続人の姪っ子)の方とすることになりました。
そのため、一人相続人の方(ご依頼者、被相続人の母)と、被相続人の姪っ子の方から北海道運輸局の委任状のひな形を使い、行政書士に委任する委任状を1枚ずついただき、札幌運輸支局に自動車の相続手続きに行きました。
ちなみに、銀行など金融機関も一般の方が行って手続きするのは大変ですが、運輸支局はもっと大変かもしれません。
なぜなら、9割くらいの方が自動車関係(ディーラー、中古自動車販売店、整備士等)の仕事の方で、とても活気があり、自動車関係者ではない一般の方が手続きするのは雰囲気的に入りにくいかもしれません。
正確にはわかりませんが、残りの1割程度の方は当事務所のように行政書士関係者であると思います。
行政書士は、自動車の名義変更申請や車庫証明書の申請を業務として行うことができます。
相続の際の車庫証明について
被相続人が使用者あるいは所有者兼使用者の車検証(正確には、自動車検査証)の場合、次の使用者(相続手続き後の使用者)の住所が被相続人と同じであれば、警察署へ車庫証明書の提出は必要ありません。
今回も、被相続人と同居の姪御様が使用者となる形でしたので、車庫証明書の取得は不要でした。
解決までの日数
今回、受任してから相続手続き完了まで、2カ月弱でした。
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