原野商法で買ってしまった山林の相続について

相続・遺言コラム

相続のご相談の際には、

今回、死亡した父が原野商法で購入していた山林がどこにあるかもわからないのですが、権利証は見つかりました。どうしたらよいですか?

というご相談を受けます。

行政書士による遺言の解説。北海道全域対応の無料訪問相談も行っております。

このご相談に対しては、固定資産税は基本的に今後もかからないので、相続(相続を原因とする所有権移転)していただくことをお勧めしております

原野商法で取得した原野や山林を相続するときには、登記申請する際の登録免許税(1000円)や専門家(司法書士、行政書士等)に支払う報酬などがかかりますが、そのままにしておくデメリット(リスク)が大きいので、名義変更しておいた方がよいです

バブル期に流行った原野商法

原野商法とは、価値のない原野や山林をあたかも近い将来値上がりする、街ができるなどといって高値で売りつける詐欺商法のことをいいます。

相続の相談の際に、実際の所有者(山林を買ってしまったお客様)の権利証を見ると北海道では、昭和40年代後半から昭和55年位までが一番多く原野商法が行われている印象があります。

後で、詐欺商法といわれていますが、売主(〇〇興産、〇〇物産という株式会社が多い)からするとバブル期の真っ只中、本当に上がると見込んで売っていたのかもしれないです。

ただし、もしも、本当に確実に価値が上がるのであれば、わざわざ新聞広告を打って募集したり、訪問勧誘したりしないはずですので、売る側もやはり高値で売り抜けるという気持ちをもっていたのであると思います。

北海道で実際に買ってしまう方

60歳代以上の方であれば一度は聞いたこのある原野商法という原野や山林の投資ですが、北海道で相続が発生した時には、5件に1件くらいの割合で、持ち家の他に山林を所有しています。

原野商法で原野や山林を買ってしまう購入者のほとんどが、自身の持ち家を持っている方です

持家を持っている方は、比較的収入が安定した方が多く、家を担保にお金も借りることができるため、勧誘される絶好のターゲットとなってしまいました。

北海道では、別荘地にとか、このあたりは空港も近くにあり確実に値上がりする投資物件だからといって買ってしまったケースが多いと言えます。

昭和時代後期の当時は、いまよりも簡単に株式投資や不動産投資を行う時代ではなかったにもかかわらず、特別な投資家だけでなく、一般の方も原野商法には引っかかってしまってしまうくらいですので、当時の時代背景にマッチしてしまった詐欺手法であるといえます。

買ってしまった原野の処分について

買ってしまった原野や山林を安く親族に売るなどということも比較的多く行われていました。

ただし、これはババ抜きと同じで最後に、所有してしまった方が大損をします。

購入して数年後、バブル経済も崩壊しましたので、急いで売ろうとしたところ、親族以外は買ってくれる方はもういなく、原野商法という言葉も流行り始めましたので、ほとんどの方は、所有しているが、売却、寄付などできずそのままになっているという状況です

特に、北海道では、ニセコ町や倶知安町など羊蹄山周辺、苫小牧市周辺、空港のある千歳市や札幌市丘珠町周辺などで原野商法の対象となった土地が多くあります。

原野商法で購入した時の価格と現在の価格

原野商法で購入した時の原野や山林の購入価格は、相場としては、100万円~200万円であることが多いです。

私の経験によると、180万円という価格が一番多いような実感があります。

平米数(㎡)は、だいたい家が一軒建つくらいの土地である150㎡から210㎡位が多いです。

そして、現在の価格(価値、評価額)はというと、市場価格では、0円から50万円位、固定資産税評価額としては、500円から1000円位です

価格がこんなにも安い理由は、家が建てられないからです。

自宅や別荘住宅を建てるには、原則として、4メートル以上の幅の道路に土地が2メートル以上接している必要があるのですが、原野商法で取得した原野や山林は、道路に土地が接していないからです。

土地を購入する目的の方のほとんどが、通常は、自宅を建てるために購入するのですが、原野商法で購入した原野や山林には家を建てることができません。

そのため、原野や山林は、価格が極端に安くなります。

原野商法で購入してしまった土地の所有者に相続が発生したら

先ほど、解説した通り、北海道での相続相談をしていると持ち家のある方の5件に1件くらいの割合で、原野や山林を所有しています

東京都23区や横浜市で相続相談をしていたときには、一件も原野商法で取得した土地を所有していた方はいませんでしたので、いかに北海道では原野商法が盛んに行われてきたのかがわかります。

相続のご相談の際には、「父が原野商法で購入した山林がどこにあるかもわからないのですが、権利証は見つかったのですがどうしたらよいですか。」というご相談を受けます。

このご相談に対しては、固定資産税は基本的に今後もかからないので、相続(相続を原因とする所有権移転)していただくことをお勧めしております

原野商法で取得した原野や山林を相続するときには、登記申請する際の登録免許税(1000円)や専門家(司法書士、行政書士等)に支払う報酬などがかかりますが、そのままにしておくデメリット(リスク)が大きいので、名義変更しておいた方がよいです

原野商法で取得した土地を放置するとどうなるか

現在社会問題となっている所有者不明土地問題は、北海道では、原野商法で取得した土地がその多くを占めます

原野商法で取得した原野や山林は、経済的利益がなく(市場で売却できない)、だれも相続したがらないので、そのまま放置されがちです。

しかし、仮に、将来何らかの要因で土地が値上がりした際に、固定資産税が発生して役所より、法定相続人であるからといって、いろいろな方が納税を要求されることとなります。 

相続が二重、三重に発生していた場合、遺産分割協議をすることはもはやできなくなり、納税義務を回避したいので、だれかに名義変更をしようとしたとしてもすでに時機が遅くもう手が付けられなくなります。

そして、固定資産税の納税を怠ると、法定相続人の皆さま方それぞれが、給料差し押さえの処分をされる可能性があります

所有者の名義人を亡くなった方のままにした場合でも、亡くなった方の法定相続人や数次相続人に、納税義務が生じます

そのため、いまは、固定資産税評価額が免税点以下で、固定資産税が生じていなくても、あとで固定資産税が発生する可能性があるため、相続が発生したら、しっかりと持ち家の相続登記だけでなく、原野商法で取得した原野あるいは山林も名義変更するほうがよいでしょう

名義変更したあとの処理

現在の法制度(令和3年5月現在)では、原野を国や自治体が買い取ってくれる制度はありません。そのため、公的機関に買い取りの請求をすることはできません。

また、自治体への寄付という手段も考えられますが、自治体は不動産とくに原野や山林の寄付を原則として受け付けてくれません

管理費用の方がかかるからです。

例外的に、自治体が不動産の寄付受付に応じるのは、災害などでやむを得ず土地を手渡す必要が出た宅地などです。

以上のことから、原野商法で取得した原野や山林は、売却もできない、寄付もできないというのが通常です

ただし、原野商法が住宅地と比較的近い場合や、川が近いなど条件が良かった場合には、家庭菜園目的や資材置き場、プライベートキャンプ地として購入を希望する方が出てくる可能性があります。

なかなか取り扱ってくれる不動産業者さんは少ないですが、土地の所在する地元の不動産業者さんに、30万円~50万円くらいで売却(売買仲介)をお願いしてみるのが良いかもしれません

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